だって男は妊娠できない

嫁が妊娠8ヶ月目にはいろうとしてる。お腹はもうバスケットボールがはいってるみたいにパンパンだ。ボールがはいってるのならまだしも(ボールはいってたら大変なんだけど)お腹のなかには生命体がいるわけで、動いたり蹴ったりいろいろするらしい。その度に嫁は悲鳴をあげている。

一方、ぼくはというと、ぜーんぜんなんの実感もありません。嫁のおなかを触ってみてなにやらポコポコ動いてるのはわかるのだが。なんというか、うん。動いてるね。それだけなのだ。嫁は「男は痛くないし何にもしなくていいからね」なんて言うけど、実におっしゃるとおり過ぎて、何にも言い返せない。あたり前だが、男は赤ちゃんを産めないのだ。

それはそれとして、やはり自分に子供ができるということは、これはもう人生の一大事である。今日、夕飯のお皿を片付けてた時、台所の鏡で自分の顔を見たときにふと思った。自分もかつてはこうして母親のお腹のなかから出てきたんだな、それで今こうして大人まで成長したんだ。人間てこういうふうにして誕生するんだな。と、たいしたこと考えてないけど、そんなこと思いました。