エレファントカシマシ

絵を描くのがこどもの頃から好きで、学校の美術の成績はいつも良かった。芸大に半年だけいって1年で中退した。それから山形で住込みの農作業バイトをしてるときに今の奥さんに出会った。彼女のいる東京めざして上京した。はじめは住込みの24時間稼動の工場で交代勤務で働いた。週末に彼女に会うことだけを考えながらすごした。一度、大阪から母が訊ねてきたことがあった。よっぽど心配だったんだろうとおもう。そこの工場には秋から夏までの間8ヶ月いた、その頃エレファントカシマシをよく聴いていた。
こどもの頃、一人だけで自転車でどこまで遠くに行けるか試してみて、はじめのうちは知らない風景が新鮮で楽しいんだけど、夕方になってあたりだんだん暗くなると怖くなってきてまわりの風景も急に無表情にみえてきて急いで家に帰ったことがある。エレカシを聴いてるとその時のさびしい住宅街を連想する。
冬になるとエレカシが聴きたくなる。切ない気持ちになりたくなる。恐れるものなど何も無かったあの頃を思い出したくなる。